イタリアでは、2023年5月以降、PrEPは国家医療サービス(SSN)が全額負担し、無料で利用できる。これはいいニュースだ。悪いニュースは、このシステムが非常に中央集権的で、官僚的で、地域によって大きな格差があること。かかりつけ医からもらうことはできず、病院の感染症専門医(infettivologo)を通す必要がある。ロンバルディア州、ラツィオ州、エミリア・ロマーニャ州のような地域では導入が進んでいるが、他の地域では、初回の予約を取るのに長い待ち時間が発生する可能性がある。
対象者
SSNは、HIV感染のリスクが高い個人に対し、公式にPrEPをカバーしている。
- イタリアの医療制度に登録していること(tessera sanitariaを所持していること)が必要だ。
- ゲイ、トランスジェンダーの人、セックスワーカーは一般的に優先される。
- 薬自体は無料だ。しかし、地域や地方のASL(Azienda Sanitaria Locale)によっては、必須の血液検査や専門医の外来診察で自己負担金(ticket)が発生する可能性がある。
入手方法
イタリアでは、薬局にふらっと立ち寄ったり、かかりつけ医に頼んだりするだけではPrEPは入手できない。
- PrEPセンターを見つけよう:感染症科(Malattie Infettive)のある病院か、PrEPを処方する専門の地域センターを探す必要がある。お住まいの地域の最新リストについては、LILAやArcigayなどの地元のLGBTQ+医療団体に確認しよう。
- 専門医の診察を予約しよう:infettivologoとの予約が必要だ。これがしばしばボトルネックとなり、病院によっては数週間から数ヶ月の待ち時間が発生する場合がある。
- 初診:医師がリスクプロファイルを評価し、必須のスクリーニング(HIV、腎機能、性感染症)を指示する。
- 処方:問題がなければ、専門医が治療計画を立て、薬は通常の街の薬局ではなく、病院の薬局(farmacia ospedaliera)から直接処方される。
待てない場合
地域の病院の予約待ちがどうしようもなく長い場合、いくつか選択肢がある。
- 地域センター/NGO:Checkpoint(ミラノやボローニャなどの都市にある)のような団体は、ときには手続きを早めてくれたり、どの病院の待ち時間が短いかについて案内してくれたりする。
- プライベートの専門医:処方をより早くもらうために、個人で感染症専門医の診察を受けることもできるが、その診察には100~200ユーロの自己負担金がかかる。プライベートでの処方箋があったとしても、SSN病院システムを通じて処方されない場合、薬は薬局で全額負担(月額約60ユーロ)で購入する必要がある。
- 個人輸入:個人使用目的でジェネリックPrEPを郵便で輸入することは、イタリアでは法的に曖昧で厳しく規制されている。詳細な医療処方箋と、代替手段がないことを明記した医師による理由書がなければ、荷物はイタリア税関に頻繁に差し押さえられる。一般的に、信頼できる方法ではない。
どの方法を選ぶにしても譲れないこと:PrEPを開始する前に、必ずHIV陰性であることを確認する必要がある。未検出の感染がある状態でPrEPを開始すると、薬剤耐性のリスクがあり、HIVの治療がはるかに困難になる。
その後どうなるか
PrEPには厳格なモニタリング頻度が必要だ。病院のクリニックが通常、フォローアップをスケジュールする。
- 3ヶ月ごとのチェックイン:3ヶ月ごとに、HIV検査(第4世代/PCR)、梅毒、クラミジア、淋病のスクリーニングのために再受診する必要がある。クリニックがデフォルトで提供しない場合は、必ず3箇所(喉、性器、直腸)のスワブ検査を明示的に要求しよう。
- 腎臓:クレアチニン/eGFRは、腎臓がTDF/FTC製剤を許容していることを確認するため、毎回チェックされる。
- ワクチン接種:A型肝炎、B型肝炎、HPV、Mpoxのワクチンについて、感染症専門医に相談しよう。これらは高リスクの人々に対して無料で提供されることが多く、病院または地域のASLワクチン接種センターで接種できる。
利用可能なもの
- 毎日経口PrEP:TDF/FTC(エムトリシタビン/テノホビルジソプロキシル)が標準的なジェネリックとして処方される。
- オンデマンド(2-1-1):欧州のガイドラインでは認められているが、一部のイタリア人医師は躊躇したり、不慣れだったりする可能性がある。この服用スケジュールを希望する場合は、自分で主張する必要があるかもしれない。
- 注射薬(CAB-LA/Apretude):2026年初頭現在、注射薬はヨーロッパ全土でゆっくりと導入が進んでいるが、イタリアでの利用可能性とSSNによる資金提供は限られており、厳格なトリアージの対象となっている。専門医に確認しよう。
ルート比較
| ルート | 費用 | 速度 | モニタリング |
|---|---|---|---|
| 公的制度(SSN) | 無料(検査で一部自己負担の可能性あり) | 1~3ヶ月待ち | クリニックが対応 |
| プライベートクリニック | 診察料100~200ユーロ+薬代 | 1~2週間 | 個人で対応 |
| 個人輸入 | さまざま/自己負担 | 1~2週間 | 患者が別途予約する必要がある |